番外編 魔物ガールズ

3月18日のライヴから6人による新生・THE 夏の魔物がスタートする。今回のインタビューでは、今後のTHE 夏の魔物を担う魔物ガールズ3人、泉茉里、麻宮みずほ、鏡るびいと成田大致に集まってもらい、初のツアー・ファイナル直前の心境とこれからのTHE 夏の魔物について語ってもらった。

取材・文:岡本貴之

―怒涛のリリースイベント期間を経て、いよいよツアー・ファイナルが目前に近づいてきました。

茉里:私たちもTHE 夏の魔物を結成して初めてのリリイベだったんですけど、魔物チルドレン(THE 夏の魔物のファンの総称)との関係性がどんどん良くなっているのかなっていう気がしていて。みんなも一緒に楽しんで盛り上げてくれている感じがしますし、私たちの気持ちも良い感じで進んでいるなと思っています。魔物チルドレン同士が誰推しであってもみんなが仲良くできているのは、私たちメンバー間の関係性の良さが伝わっているからかなっていうのは、目に見えてわかります。

るびい:私が以前ファンとして観に来ていたときは、思い返すと個人個人でライヴを楽しんでいた感じがするんですけど、今ステージから見ると一体感がある気がします。UstやYouTubeを見て新しく来てくれるお客さんも最近いるんですけど、そういうお客さんが魔物チルドレンのみんなと一緒に楽しんでくれているのがすごく嬉しいです。リリイベも毎回違うことをやっているんですけど、ただのイベントじゃなくてTHE 夏の魔物の1stシングルをお祝いしてくれている感じもあって嬉しいですね。

―ツアーファイナルの前日、3月17日にはTHE 夏の魔物のメンバーでありボーカルでもある舞ちゃんが卒業公演もあります。舞ちゃん卒業後は、歌のパートなどはどうなるのでしょうか?

茉里:男性パートは成田さんが、女性パートは私とまいぷにがほぼメインで歌ってきましたが、18日からは成田さんと私の二人がメインボーカルになります。ただ、歌割の中でも「ここはるびいちゃんが良いんじゃないかな」とかみずほが歌ってみて良かったら「ここはみずほにしようよ」とかいうのは、今色々決めていて。この2人だからこそ出る雰囲気の良さというのもあるし、この6人にしかできないTHE 夏の魔物のライヴをやらないといけないので。

―みずほちゃんは、自分が歌ったりするところで気に入っているところや聞かせどころはありますか?

みずほ:「サマーロマンサー」の“楽しいー”っていう掛け声です。

一同:あははははは!

みずほ:あそこは、本当に自分にピッタリだと思います。

―今、3人の中で試行錯誤している部分もあるんですか?

茉里:ありますね。例えば「爆裂レボリューション」とかも、私が前まで歌っていた部分をみずほにやってもらったりして。そういう任せられるところは任せて行こうかなと思ってます。あと振り付けも、みずほはすごく出来るので、対になってやってもらいたいなって、ちょっとずつ教えているんです。それとるびいは、意外と高音が出るんですよ。

みずほ:うん、出る!すごい。

茉里:楽曲の高い音の部分とかも意外と出せるんですよ。まだ練習段階ではあるけど、伸びしろしかない音が出るので。シャウトも高音もできるので、すごいなって思ってます。

るびい:嬉しいなあ、もっと練習頑張りたいです!

―成田さんは、これからに関してどう考えていますか?

成田:THE 夏の魔物はメンバーみんなで一緒に作るものだっていうことを、常に考えています。黙っていてもバンドと一緒に「さぁ、行くぞ!」っていうところや、「ここでこれがほしいな」というところがやっと合ってきたなってスタジオに入るたびに感じていて。ライヴの数をこなしてきた結果というよりも、メンバー1人1人がそれぞれの役割をわかってきているからだと思うんです。

―生バンドのライヴが増えてきて、ボーカルについてはどう変わってきましたか。

茉里:今まで自分が活動してきた中で、男女混合で歌うというのは新たなジャンルに挑戦しているわけで。その中で、楽曲も生バンドで歌うことが多くなっているというこの環境で、対応できる、みんなの耳にしっかりと残る力強い歌というのは意識しています。みんなの記憶に残るような良い声の出し方で歌えたらいいなと思って練習しているので、CDで聴いてもライヴで聴いても明らかに違いはわかると思います。それと安定感ですね。やっぱり、バンドでやっている限り歌が安定していないとどんなにバンドがすごくてもしっくりこないと思うので。自分的な満足度で言えば、安定感のある歌声が欲しいなと思っていて、そこを目指してやっています。本当にこのツアーでだいぶ自分も成長したなっていうくらいにはなってきましたね。誰にも負けない、自分だけのジャンルを作っていきたいなと思います。

―成田さんとのツイン・ボーカルという面ではどうですか。

茉里:成田さんの声ってすごく通るんですよね。めちゃくちゃ通るし、すごくハキハキ聴こえるし聴きやすいというか。私は大きい声は出せてもそこまで通る声ではなかったので、私と成田さんの声でどう上手く良い感じにできるかっていう意識はすごくするようになりました。ハモリも多いんですよ。私はハモリが得意なので、そこはこれからも意識してやりたいなと思っていて。ハモリのときに、どう上手く成田さんの声を惹きたてながら私の個性も消えないようにするかっていうのは意識しています。それは結構大変なことなんですけど、誰かがいると「もうちょっと頑張ろう」って思えるので。「成田さんがここまで出るなら私もここまで出そう」っていう気持ちにもなるし、パって上手いこ と合うとスカッとするし、そのユニゾンの良さというのは最近感じるようになりましたね。

成田:俺たちの師匠、うつみようこさんって、男女混合ボーカルの先駆者じゃないですか?(メスカリン・ドライヴを経てソウル・フラワー・ユニオンに参加)。だからやっぱり拍の取り方とか合わせ方とかハモリの兼ね合いとか、今まではふんわりやってきたことが、1つずつ理解しながらできているというのはありますね。

茉里:普通のボイトレだと「こうした方がいい」っていうことは言われるんですけど、ようこさんの場合は「なぜこうした方がいいのか」をちゃんと言ってくれるんですよ。「なぜそうしないといけないのか」ということを知らないと、すごくふんわりしちゃうんですけど、「なぜ伸ばす拍がこれくらいの方が良いのか」とかっていうのを、細かくちゃんとその理由を教えてくれたり、違いをしっかり教えてくれるのでそれでめっちゃ成長した感じはあります。歌の成長だけじゃなくて、知識としてもみんなに教えられるくらい成長しました。

―るびいちゃんとみずほちゃんも、成田さんたちとは別でボイトレを受けているんですよね。

るびい:はい、そうです。私は、人前で歌った経験がゼロからのスタートなので、呼吸の仕方とかから丁寧に学習して自分でトレーニングしたりして少しずつ進んでいます。今の目標はまず、2人の声を後ろから支えられるようにしたいです。無鉄砲な感じじゃなくて、トレーニングをした上でそれを出していきたいです。

みずほ:私はボイトレとか今までしたことがなくて、THE 夏の魔物に入ってから初めてしたので。だから、覚えることがたくさんある。ドレミファソラシドがわかるようになった。

―それはどういうことでしょうか?

みずほ:いままで、レコーディングで「この音だよ」とか言われたことがあって、「それはどこだよー!!!!!!」って思ってたんです(笑)。

一同:(笑)。

みずほ:「それは何の音?」って思ってたんですよ、ドレミファソラシドがわからなくて。だけど、ボイトレをしてもらうようになってドレミファソラシドを歌うようになって、「あ、これはシだったんだ!」って発見ができるようになりました。それをこれから歌に活かしていきたいです。

―みずほちゃんは、加入後に新しく芽生えた目標や夢はあるんですか?こういう会場でライヴをやりたいとか。

みずほ:野音です、日比谷野音。今までは、赤坂BLITZが一番好きなライヴハウスだったんですけど、最近は野音でやりたいなって思っています。野音は人気者にならないと立てないステージですから、野音でやりたい。

―日比谷野音っていうとロックなイメージがありますが。

みずほ:じゃあ、ロックに染まってきたのかも。

成田:自然に出てくるところがすごい!いまどきなかなか言わないですよ、「日比谷野音でやりたい」って(笑)。

―最近は楽曲もライヴもロックな感じになっている中で、アイドルとしての意識って持っているんでしょうか。

茉里:「アイドルです」って言えばアイドルだし、「ロックです」って言えばロックだし。こっちから提示するんじゃなくて、ライブを見てくれる方が出ているものを感じてくれるだけでいいかなって思うんですよ。本当に見た人が感じるもので納得してくれるものがいいなって。

るびい:私は、“アイドルっていう位置づけだけどロックを感じる”人たちが好きだったので、今まさにTHE 夏の魔物はそういう存在になれつつあるのかなって思っています。だけど見る人がどう思うかによるというのはあるかもしれないですね。でも、自分はロック・バンドのメンバーだと思っています。

茉里:間口が広いというのは、すごく良いことだと思うんです。アイドルが好きな人がみずほを見ていいなって思ってくれてもいいし、ロックを好きな人が成田さんを見ていいなって思ってくれてもいいし。アイドルもロックも兼ね備えているカッコイイ女の子が好きな人はるびいちゃんのシャウトを聴いていいなって思ってくれてもいいし、間口が広いというのは得なことなので。1つのジャンルに絞るというよりは色んなジャンルの人が集まって、良いバランスを保てたらいいなって。

成田:それを言葉で表すなら、“魔物っぽい”っていうやつだと思います。それってうちのフェスがやってきたことだと思っていて。何かのバンドを観たときに「(フェスの)夏の魔物出そうだね」とかいうのと一緒だなって、最近気付きました。

茉里:確かに。メンバー全員1人ひとりが、フェスの夏の魔物に出ていそう(笑)。1人ひとりで枠を埋められそうな人たちが集まってるみたいなところはありますね。

成田:改めて思いますけど、みんなすごく個性的ですよね。作品を作っていたりすると、みんなが自分の想像を遥かに上回る瞬間があるんです。ライヴのリハをしているときにすごく感じるんですよね。THE 夏の魔物は誰も演奏はしていないんですけど、歌とかパフォーマンスのときに自然とそういうことができているバンド感っていうのが、他にはないなと思っていて。それが自分たちにしかできないことかなっていうのを感じています。

―では、今後に向けて、それぞれ意気込みをお願いします。

みずほ:いい感じになりましょう、みんなで。魔物チルドレンもそうじゃない人も、日本の人も海外の人も、みんな。せっかくYouTubeに上がっているので、全世界の人に観てもらいたいです。ライヴを観てください。

るびい:絶対このメンバーで売れたいです!YouTubeでライブ映像も上がっているし、どんな受け口からも興味を持ってもらって…ライヴに1回来てもらえば絶対変わると思うし、その思いがすごく詰まった初めてのツアーだったので。今、このインタビューを読んでいるあなた!THE 夏の魔物 初の東名阪ツアーでみんなの結束力もすごく強まっているので、ぜひ色んな人に知ってほしいです。よろしくお願いします。

茉里:初めてのツアーを終えて、まいぷにっていう私たち全員にとって大切なメンバーが卒業して、そして6人で迎えるツアーファイナルは「THE 夏の魔物とは」というのが決まる1日でもあると思うので、ぜひその新しいスタートをみなさんに見届けてほしいです。それと、みんなに末永く愛され続けることが今の時代は大切なことだなって思うので、愛され続けられるようなグループ、バンドになれるように私たちも頑張ります。ぜひライヴを観てもらって、それぞれの感じ方で「これがTHE 夏の魔物だな」っていうものを感じてもらいたいです。長く続けていって、個々が目標とするものにTHE 夏の魔物でたどりつけたらいいなと思っていますし、みんなに愛してもらえるバンドになれたら良いなと思います。そのスタートとして、18日のライヴは楽しみにしていてください。

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